世界の中で日本ができること、やるべき事を知的かつ戦略的に行うために何をすべきか。
物事を好き嫌いで考えたり、まず敵を倒すことありきではなく、共に生きる事を考えるために一読の価値あり。
物事を好き嫌いで考えたり、まず敵を倒すことありきではなく、共に生きる事を考えるために一読の価値あり。
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戦後の日本外交は、憲法九条を維持したまま日米安保条約を結ぶという吉田茂の「中庸」の選択によって規定されてきた。しかしこの外交路線は左右両政治勢力から攻撃され、「平和国家日本」と「大国日本」という国家像の分裂をもたらし、時にそれが日本外交の足枷となってきた。本書は吉田路線の上を歩んできた戦後日本外交の主体性を「ミドルパワー外交」の視座から掘りおこす。ミドルパワー外交とは、大国との全面的対立を放棄しつつ、紛争防止や多国間協力などに力点をおく外交である。国際政治および戦後日本外交への深い洞察によって導き出された、等身大の日本外交を考えるための必読書。
序章 なぜミドルパワー外交か
第1章 戦後日本の再生―吉田路線の深層
第2章 高度成長期の葛藤―吉田ドクトリン再考
第3章 デタント期の日本外交―米中ソ戦略ゲームのはざまで
第4章 非核中級国家論の実践―中曽根外交の実像
第5章 国際安全保障の模索―冷戦後の日本外交
終章 ミドルパワー外交の構想
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