全く同じ,とは言わないまでもこうも特徴が当てはまる事に正直驚いた。それは私の息子Dである。特徴は当てはまるが確かに「くらし」は「ふつう」だと感じている。私も同じ「おくれ」を生きている存在であることをなぜ今まで気づかなかったのか。15歳になろうとする彼を私は「社会の尺度」にあてはめようとしている。とても苦しくいつも泣いてしまう。母親としての正直な気持ち,「ふつう」を生きて良いのだろうか?同じ地平に立って生きていくこと,ってどんなことだろう。
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内容紹介
自閉症児の特徴は、「変化への抵抗」「同一性の保持」という点にみられる。数、暦、地図の発見は人類が作り出した三大叡智であるが、「順序」や「配列」が損なわれるとき、人は誰でもある程度のパニック状態になる。自閉症児の「おそれ」の根には、こうしたメカニズムが働いていることがみて取れる。彼らとわれわれは決して断絶しているのではなく、むしろ同じ地平に立っている。これまでの自閉症=特殊論に異議を唱え、この生のあり方が誰にも共感でき、理解できるものであることを主張する。
目次
第1章 自閉症のはじまり
第2章 自閉症以前の問題
第3章 これまでの「自閉症論」批判
第4章 「放浪」とは何か
第5章 自閉症裁判
終章 「おくれ」とは何か
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