児玉聡
( こだま・さとし )1974年大阪府生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学。博士(文学)。現在、東京大学大学院医学系研究科専任講師。専門は、倫理学・政治哲学。功利主義を軸として英米の近現代倫理思想を研究する。また、臓器移植や終末期医療等の生命・医療倫理の今日的問題をめぐる哲学的探求を続ける。著書に『功利と直観――英米倫理思想史入門』(平成23年度日本倫理学会和辻賞受賞)、共著に『入門・医療倫理』(Ⅰ・Ⅱ)(以上、勁草書房)などがある。
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倫理学とは「倫理について批判的に考える」学問である。すなわち、よりよく生きるために、社会の常識やルールをきちんと考えなおすための技術である。本書では、「功利主義」という理論についてよく考えることで、倫理学を学ぶことの意義と、その使い方を示す。「ルールはどこまで尊重すべきか」や「公共性と自由のあり方」という問いから「幸福とは何か」「理性と感情の関係」まで、自分で考える人の書。
第1章 倫理と倫理学についての素朴な疑問
第2章 功利主義とは何か
第3章 功利主義者を批判する
第4章 洗練された功利主義
第5章 公共政策と功利主義的思考
第6章 幸福について
第7章 道徳心理学と功利主義
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