湯浅邦弘
( ゆあさ・くにひろ )1957年島根県生まれ。大阪大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。北海道教育大学講師、島根大学助教授、大阪大学助教授を経て、現在、大阪大学大学院教授。専攻、中国思想。主な著書に、『諸子百家』『菜根譚』『論語』(以上、中公新書)、『入門 老荘思想』(ちくま新書)、『竹簡学──中国古代思想の探求』『墨の道 印の宇宙』(以上、大阪大学出版会)、『よみがえる中国の兵法』(大修館書店)、『中国古代軍事思想史の研究』(研文出版)などがある。
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二〇〇九年一月、ほぼ完本の『老子』竹簡群が、北京大学に運び込まれた。これは、墳墓から盗掘され香港の骨董店を経由して海外に流出するところを、大学関係者が買い取り、寄贈したものである。諸子百家の中にあっても、儒家等とは大きく異なる主張を唱えたとされる道家であるが、その評価は果たして正しいのだろうか?新資料を踏まえて、『老子』『荘子』の言葉をじっくり読み解くことで、その謎に包まれた思想がいま解き明かされる。さらに、後年の中国思想家や仏教への影響、江戸期の日本やその他ヨーロッパ諸国での受容にも目をむける。
序章 “新発見”の竹簡資料
第1章 老子と荘子―人物とテキスト
第2章 老子の思想
第3章 荘子の思想
第4章 老荘思想の変遷―中国思想史への影響
第5章 老荘思想の展開―東西文化の中で
終章 老荘思想の今
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