清水正之
( しみず・まさゆき )1947年横浜市生まれ。倫理学・日本倫理思想史。聖学院大学人文学部教授。東京大学文学部倫理学科卒業、同大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。東京理科大学教授などを経て現職。博士(人文科学:お茶の水女子大学)。著書に『日本の思想』(放送大学教育振興会、2008年)、『甦る和辻哲郎――人文科学の再生に向けて』(共編著、ナカニシヤ出版、1999年)、『岩波講座日本の思想』第四巻(共著、岩波書店、2013年)など。
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この国の人々は選択的に外の思想を受け入れつつ、あるべき人間とは何かという問いを立ててきた。ではその根底にあるものは何だろうか。思想史を俯瞰してそれを探るには、日本の内と外の両側から眺める視点が必要である。そしてそのような内と外の意識こそ、古代からこの国で綿々と受け継がれてきたものだ。神話時代から現在までの各時代の思想に、外部的視点からの解釈を押し通すのではなく、内在的視点をもって丹念に光を当てる。一人の思想史家による、初めての本格通史。
第1章 古代(日本という境域
神話にあらわれた思想 ほか)
第2章 中世(歴史物語・中世歴史書の思想―貴族の栄華と武士の登場
『愚管抄』と『平家物語』 ほか)
第3章 近世(キリシタンの伝来とその思想
朱子学派の登場 ほか)
第4章 近代(明治啓蒙思想とその展開
明六社とその同人 ほか)
第5章 現代(戦後思想の出発
戦後的なるものの相対化―主体・作為の捉え方 ほか)
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