桐原健真
( きりはら・けんしん )1975年生まれ。日本思想史。東北大学大学院文学研究科博士課程修了。東北大学助手などを経て、現在、金城学院大学文学部准教授。著書『吉田松陰の思想と行動――幕末日本における自他認識の転回』(東北大学出版会、2009年)、共著『近代東アジアの経済倫理とその実践――渋沢栄一と張謇を中心に』(日本経済評論社、2009年)など。
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幕末の尊王攘夷運動を主唱し、維新に大きな影響を与えた吉田松陰。失敗を繰り返し、太く短く終えたその生涯で、いかなる思想を抱いていたのか。膨大な書簡や意見書、著書を丹念に読み解くことで浮かび上がってきたのは、決して偏狭な原理主義者などではなく、海外の情勢に通じ、開かれた国際秩序像を持つ一個の思想家の姿だった。度重なる挫折にめげず、いかに「日本」を発見し、世界における我が国の自己像を獲得するに至ったか。その歩みを追い、「蹉跌の人」の実像に迫る。
第1章 若き兵学師範
第2章 「西洋」という他者
第3章 「日本」の発見
第4章 ペリーの「白旗事件」
第5章 「国際社会」のなかの「帝国日本」
第6章 「日本」という自己像の模索
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