大川周明
( おおかわ・しゅうめい )1886年山形県生まれ。1957年没。戦前の代表的な思想家。五・一五事件に関与したとして禁固5年の判決をうけ、戦後A級戦犯として起訴されるが病を理由に不起訴となる。インド独立運動に協力するなど、アジア主義的言論を繰り広げる。特にコーランの全文翻訳を成し遂げ、日本のイスラム研究に大いに貢献した。著書に『復興亜細亜の諸問題』『日本二千六百年史』『古蘭』『安楽の門』『大川周明全集』などがある。
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かつて竹内好は講演で、本書について「イスラム研究の最高水準をいっている」と語った。それは本書が戦前に執筆されながら、長年にわたり日本のイスラム教研究における基本文献として取り上げられていることからも証明される。大川の研究は広範にわたるが、本書ではアラビア半島の歴史を繙き、マホメットの生涯、コーランの概要、信仰の実態、儀礼の方法、教団の発展史、イスラム教法学を紹介する。その詳細な論述には、アジア主義啓蒙の気概が示されている。現代のイスラム教研究の第一人者による、大川が研究を始めた発端とその経緯を記した詳細な
第1章 序説
第2章 アラビア及びアラビア人
第3章 マホメット
第4章 古蘭及び聖伝
第5章 回教の信仰
第6章 回教の儀礼
第7章 回教教団の発達
第8章 回教法学の発達
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