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ちくま学芸文庫

増補 八月十五日の神話

——終戦記念日のメディア学

あなたは12月8日と 9月2日を覚えてますか?

ポツダム宣言を受諾した「8月14日」や降伏文書に調印した「9月2日」でなく、「終戦」はなぜ「8月15日」なのか。様々なメディアの検証から戦後を問い直す。

定価

1,430

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09654-8

Cコード

0136

整理番号

-31-2

2014/12/10

判型

文庫判

ページ数

368

解説

内容紹介

「戦没者を追悼し平和を祈念する日」制定が閣議決定されたのは、敗戦から三十七年が過ぎた一九八二年四月十三日である。その編成プロセスを新聞の「玉音写真」、ラジオのお盆中継、学校教科書の終戦記述から徹底検証したメディア史研究の金字塔。世界のVJデイ(九月二日)と向き合い、戦争と平和を論じるため、新たに三篇を増補。

目次

序章 メディアが創った「終戦」の記憶
第1章 降伏記念日から終戦記念日へ―「断絶」を演出する新聞報道
第2章 玉音放送の古層―戦前と戦後をつなぐお盆ラジオ
第3章 自明な記憶から曖昧な歴史へ―歴史教科書のメディア学
おわりにかえて―戦後世代の「終戦記念日」を!
補論1 「八月十五日」の民意
補論2 「八・一五革命」再考
補論3 「九月ジャーナリズム」を提唱する

著作者プロフィール

佐藤卓己

( さとう・たくみ )

1960年生れ。1989年、京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。東京大学新聞研究所助手、国際日本文化研究センター助教授を経て、現在は京都大学大学院教育学研究科准教授。著書として『「キング」の時代』(岩波書店、サントリー学芸賞)、『言論統制』(中公新書、吉田茂賞)のほか、『増補 大衆宣伝の神話』(ちくま学芸文庫)、『メディア社会』(岩波新書)、『輿論と世論』(新潮選書)、『テレビ的教養』(NTT出版)、『物語 岩波書店百年史2』(岩波書店)など多数ある。

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