清水真木
( しみず・まき )1968年生れ。明治大学商学部教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。哲学、哲学史専攻。主な著書に、『忘れられた哲学者 土田杏村と文化への問い』『友情を疑う 親しさという牢獄』(いずれも中公新書)、『これが「教養」だ』(新潮新書)、『知の教科書 ニーチェ』(講談社選書メチエ)、『岐路に立つニーチェ 二つのペシミズムの間で』(法政大学出版局)などがある。
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現代思想に多大な影響を与え、今なお多くの著作が読み継がれているニーチェ。しかしアフォリズム的に書かれたその文章は、他の哲学者にはない魅力である一方で彼の思想の核心を捉えにくくもしている。ニーチェは終生何について考えていたのか?実はそこには「健康と病気」をめぐる洞察がある、と著者は述べる。みずからも病に苦しみつつ、その経験の中から「身体の健康とは何か、精神の健康とは何か」という身近な問題意識への思索を深めていったのだ。ニーチェの生涯や思想、キーワ?[ドを平明に解説し、その思想のもつアクチュアリティを浮かび上が
プロローグ―新しき海へ
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