宮崎法子
( みやざき・のりこ )千葉県生まれ。東京大学文学部美術史学科卒、同大学院美術史学専攻博士課程中退。京都大学人文科学研究所助手(その間、北京・中央美術学院に留学)、三重大学人文学部助教授(その間、ハーバード大学招聘研究員)を経て、現在、実践女子大学文学部美学美術史学科教授。専門は中国絵画史。著書に『世界美術大全集 東洋編8 明』(責任編集・著、小学館)など。論文「中国花鳥画の意味」上・下(『美術研究』363,364)で第9回國華賞受賞。
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山水画と花鳥画は宋代に大きく発展し、その後の中国絵画の代表的ジャンルとなったが、そこには、繰り返し描かれたモチーフがある。山水画中の漁師や釣り人、花鳥画の蓮や萱草、魚や水鳥など。それらは中国の伝統社会や文化に深く根ざし、中国の人々が抱く理想郷と幸福の寓意であった。本書では、多くの名品から、社会と芸術をつなぐ痕跡を尋ね、そこに込められた意味を丁寧に読み解いていく。読者を豊饒な中国絵画の世界へいざなう名著。第25回(2003年)サントリー学芸賞受賞。
1 山水画(中国絵画についての長い序章
山水画の意味
文人山水画とその広がり)
2 花鳥画(花鳥画とその意味
花鳥画の画題
文人の画題と吉祥の画題)
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