ジョージ・L・モッセ
( じょーじ・もっせ )ジョージ・L・モッセ(George L. Mosse):1918‐99年。ベルリン生まれ。ウィスコンシン大学・ヘブライ大学名誉教授。専門はドイツ社会史。1933年ナチスの迫害を逃れて亡命。37年ケンブリッジ大学入学。39年にアメリカ移住後、ハーヴァード大学で博士号を取得。著書に『大衆の国民化』『英霊』(ともにちくま学芸文庫)などがある。
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ナチズムを国民主義の極致ととらえ、フランス革命以降の国民主義の展開を大衆的儀礼やシンボルから考察した、ファシズム研究の橋頭堡。解説 板橋拓己
1,760
円978-4-480-51029-7
0131
-18-1
2021/01/07
文庫判
464
頁板橋 拓己
「ヒトラーの成功はどのように説明されるのか」。この問いに対し、本書は、ルソーとフランス革命以来、一般に認められてきた〈政治様式〉に着目し、解明の光を当てていく。すなわち、主権在民の下、いかに大衆を国民国家に組み込み、彼らに帰属感を与えるか、そのためにシンボルと神話、そして大衆的示威運動はどのような役割を演じたか、複数の学問領域を横断しながら考察する。これらに特徴づけられた「新しい政治」の時代は本当にナチズムとともに終わったのか。文化的手段と先入観を利用して、権力掌握へと至るプロセスは、現代社会においていまだ生々しい。ファシズム研究の新生面を切り開いた名著。
第1章 新しい政治
第2章 政治の美学
第3章 国民的記念碑
第4章 公的祝祭―源流と展開
第5章 公的祝祭―演劇と大衆運動
第6章 諸組織の参入
第7章 労働者の貢献
第8章 ヒトラーの美意識
第9章 政治的祭祀
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