画家、野見山暁治さんの随筆集。先月、「四〇〇字のデッサン」読み、続けて「空のかたち」読み、今は「ユリイカ 野見山暁治 絵とことば」を読んでいる。ここ数日、ずうっと読み続け飽きない。同じ文章を繰り返し読む。内容も文体も惹かれる。
「なぜ絵を描くのか」を画家が言葉で表現し、それがこんなに楽しい。随筆は人間を表現できるのだ。特異な表面と悲しい本質、そして自分をさらけ出す見事さ。芸術とは、表現とは、こういうものか。この画家もそうなのだが、もっと尋常とは思えない画家たち、とりわけ香月泰男、坂本繁二郎、藤田嗣治の描写は凄まじい。この批評性に瞠目する。迫力ある達意の文は、高峰秀子さん以来。画家と役者の違いあるが一流の表現者に、こういう言葉の使い手がいる。
「なぜ絵を描くのか」を画家が言葉で表現し、それがこんなに楽しい。随筆は人間を表現できるのだ。特異な表面と悲しい本質、そして自分をさらけ出す見事さ。芸術とは、表現とは、こういうものか。この画家もそうなのだが、もっと尋常とは思えない画家たち、とりわけ香月泰男、坂本繁二郎、藤田嗣治の描写は凄まじい。この批評性に瞠目する。迫力ある達意の文は、高峰秀子さん以来。画家と役者の違いあるが一流の表現者に、こういう言葉の使い手がいる。