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「平和」はそんな、単純じゃない!

日本では、なぜ奇妙な「正義」がまかり通るのか―

写真は陸上自衛隊HPより引用

安保論争

細谷雄一 著  慶應義塾大学法学部教授

ちくま新書 定価:本体880円+税 9784480069047

安保論争

憲法前文「自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」という平和国家の精神を忘れてよいのか

東アジアの安定を揺るがすのは、中国の台頭だけでなく、日本の弱体化がもたらす「力の真空」

他国には他国の論理がある。自らの善意・憲法・政策のみが平和への道筋だと考えることは、安全保障政策をめぐる自己中心的な「天動説」

安保法反対派も賛成派も、必ず押さえておくべき一冊。

外交史・国際政治の見地から安全保障を多角的に説きつくす。

平和はいかに実現可能か。
安保関連法をめぐる論戦のもと、この難問は掘り下げられなかった。
外交史の視点から現代の安全保障を考える。

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目 次

Ⅰ 平和はいかにして可能か

1 平和への無関心
2 新しい世界のなかで

ⅠⅠ 歴史から安全保障を学ぶ

1 より不安定でより危険な世界
2 平和を守るために必要な軍事力

ⅠⅠⅠ われわれはどのような世界を生きているのか――現代の安全保障環境

1 「太平洋の世紀」の日本の役割
2 「マハンの海」と「グロティウスの海」
3 日露関係のレアルポリティーク
4 東アジア安全保障環境と日本の衰退
5 「陸の孤島」と「海の孤島」
6 対話と交渉のみで北朝鮮のミサイル発射を止めることは可能か
7 カオスを超えて――世界秩序の変化と日本外交

Ⅳ 日本の平和主義はどうあるべきか――安保法制を考える

1 集団的自衛権をめぐる戦後政治
2 「平和国家」日本の安全保障論
3 安保関連法と新しい防衛政策
4 安保法制を理性的に議論するために
5 安保関連法により何が変わるのか

文献案内

あとがき