矢野誠一
( やの・せいいち )1935年、東京生まれ。文化学院卒。62年?68年、八代文楽、六代円生、五代小さんらの噺家をあつめた「精選落語会」を企画、成功させる。演劇・演藝評論、評伝、エッセイ等を執筆。著書に「女興行師 吉本せい」(ちくま文庫)、「志ん生のいる風景」(青蛙房)、「三遊亭圓朝の明治」(文春新書)、「エノケン・ロッパの時代」(岩波新書)、「二枚目の疵 長谷川一夫の春夏秋冬」(文藝春秋)、「都新聞藝能資料集成 大正編」「同 昭和編(上)」(白水社)ほか多数。
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大正時代大阪演芸界を席捲した“吉本興業部”―現在の吉本興業の土台を作り上げた希代の名プロデューサー吉本せい。夫との死別後、弟たちと力をあわせて社業を盛り立てた六〇年の生涯を辿りつつ、桂春団治、エンタツ・アチャコら藝人たちの藝と生き方、「落語から漫才へ」と動く関西演藝の激動期を鮮やかに描く。NHK連続テレビ小説『わろてんか』主人公のモデルになった女社長の一代記。
序章 家庭
1 第二文藝館
2 桂春團治と安来節
3 万歳と小市民
4 エンタツ・アチャコ
5 落語との訣別
6 崩壊
終章 南区心斎橋筋二丁目
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