家族の痕跡 ─いちばん最後に残るもの

斎藤 環

「家族」という誰にも切実なテーマを、今の時代の中で位置づけ、「家族の未来」を考える意欲作。人間関係とコミュニケーションの病理の根源、家族はもう不要か?

家族の痕跡 ─いちばん最後に残るもの
  • シリーズ:単行本
  • 1,650円(税込)
  • Cコード:0011
  • 整理番号:
  • 刊行日: 2006/01/05
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:四六判
  • ページ数:224
  • ISBN:4-480-84269-1
  • JANコード:9784480842695
斎藤 環
斎藤 環

サイトウ タマキ

斎藤 環(さいとう・たまき):1961年生まれ。筑波大学医学研究科博士課程修了。医学博士。現在、筑波大学社会精神保険学教授。専門は思春期・青年期の精神病理学、「ひきこもり」問題の治療・支援ならびに啓蒙。著書に『社会的ひきこもり』『母は娘の人生を支配する』『世界が土曜の夜の夢なら』(角川財団学芸賞)『オープンダイアローグとは何か』ほか多数。

この本の内容

ひきこもり、DV(家庭内暴力)、AC(アダルト・チルドレン)などの病の温床ではあるが、他のどんな人間関係よりましだ。多くの家族の症例をみてきた精神科医である著者だけが書ける、最も刺激的にして、愛情あふれる家族擁護論。

この本の目次

第1章 母親は「諸悪の根源」である(家族というブラックボックス―ある家族の話/家族の「ダブルバインド」について
「少女監禁事件」に見る日本的ダブルバインド―矛盾したメッセージ/少年犯罪と母子密着/ダブルバインド ほか)
第2章 システムとしての家族(問題をこじらせがちなコミュニケーション―家族システムとIP/「問題家族」のコミュニケーション/「黄色い本」
コミュニケーションは「情報を伝達すること」ではない―「黄色い本」ふたたび/対話はなぜ困難か/対話とコンテクスト ほか)
第3章 「世間」と「家族」と「個人」(負け犬は吠えるがエディプスは続く―「負け犬」のリアリティ/負け犬はペニスを羨望するか
虚像としての「世間」と「家族」―「負け犬」ふたたび/「世間」の機能/「世間」と「神」 ほか)
第4章 家族の価値観(「働くこと」は「義務」だろうか―就労は義務ではない/「謝れ職業人」
流動化に抵抗する家族―T先生の思い出/就労の義務と家族の自明性 ほか)
第5章 結婚と家族の理不尽(「家族」は遺伝するだろうか―遺伝学的に不正な「女帝」?/遺伝学的象徴の欺瞞
「結婚」は「幸福」の前提か?―結婚という理不尽/結婚=成熟か/

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