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「論語と算盤」とは

「論語」とは道徳、「算盤」とは利益を追求する経済活動のこと。『論語と算盤』は、渋沢栄一の「利潤と道徳を調和させる」という経営哲学のエッセンスが詰まった一冊です。明治期に資本主義の本質を見抜き、約480社もの会社設立に関わった彼の言葉は、ビジネスに限らず、未来を生きる知恵に満ちています。
現代語訳で
分かりやすい!
渋沢栄一 現代語訳 論語と算盤(そろばん) 守屋淳訳

渋沢栄一の偉業(本書「はじめに」より抜粋)

会社に出勤するため、いつも通りJRに乗って日経新聞をひらいた。ふと目をやると、車内吊り広告にサッポロビールのうまそうな新製品の宣伝がある。帰りに買って帰ろうと思いながら、お金を下ろすのを忘れていたことに気づき、会社近くのみずほ銀行のATMに寄る。そういえばもう年末、クリスマスは帝国ホテルで過ごして、初詣は明治神宮にでも行くかなあ。その前に聖路加病院に入院している祖父のお見舞いにも行かなくっちゃ……。どこにでも転がっていそうな日常の心象風景のひとコマだが、
驚くなかれ、ここに出てくる固有名詞すべての設立に関わった人物が、渋沢栄一なのだ。

渋沢栄一(しぶさわ・えいいち)

1840(天保11)〜1931(昭和6)年。実業家。約480社もの企業の創立・発展に貢献。また経済団体を組織し、商業学校を創設するなど実業界の社会的向上に努めた。他の著書に『論語講義』などがある。

なぜいま『論語と算盤』か(本書「はじめに」より抜粋)

ここで現代に視点を移して、昨今の日本を考えてみると、その「働き方」や「経営に対する考え方」は、グローバル化の影響もあって実に多様化している。「金で買えないモノはない」「利益至上主義」から「企業の社会的責任を重視せよ」「持続可能性」までさまざまな価値観が錯綜し、マスコミから経営者、一般社員からアルバイトまでその軋轢の中で右往左往せざるを得ない状況がある。そんななかで、われわれ日本人が、「渋沢栄一」という原点に帰ることは、今、大きな意味があると筆者は信じている。この百年間、日本は少なくとも実業という面において世界に恥じない実績を上げ続けてきた。その基盤となった思想を知ることが、先の見えない時代に確かな指針を与えてくれるはずだからだ。

目次

はじめに

    第1章
    処世と信条

    第2章
    立志と学問

    第3章
    常識と習慣

    第4章
    仁義と富貴

    第5章
    理想と迷信

    第6章
    人格と修養

    第7章
    算盤と権利

    第8章
    実業と士道

    第9章
    教育と情誼

    第10章
    成敗と運命

十の格言
渋沢栄一小伝
『論語と算盤』注
参考図書

志や意志がかたければ、
相手が金持ちや権力者でも
屈することはない。

女性の仕事を
ないがしろにするのは、
寒さにこごえるもとなのだ。

青年時代に身につけた悪い習慣でさえ、
老後の今日になって、
努力すれば改められるものなのだ。

むやみに詰め込む知識教育で
よしとしているから、
似たりよったりの人材ばかり
生まれるようになったのだ。

先の見えない時代に、どう生きるべきか?
迷った時や悩んだ時に立ち返りたい原点。
渋沢栄一の言葉が、あなたを変える!

各界からの反響

各界のトップ経営者も推薦!100年以上読み継がれた最強の古典

あなたの仕事観を変える本。
東洋の叡知がここにある!
── 岩瀬大輔 氏
資本主義に対する彼の思想は、
時代や国境を越えている
── 佐々木常夫 氏
“道徳に基づいた経営”という発想には
学ぶべきことが多い
── 新浪剛史 氏
2/13(土)のNHK「おはよう日本」渋沢栄一特集で栗山英樹さん(北海道日本ハムファイターズ監督) 山崎怜奈さん(乃木坂46) 金田修佳さん(岡山シーガルズ) 新浪剛史さん(サントリーHD代表取締役社長)にご紹介いただきました!

訳者紹介

守屋 淳(もりや・あつし)

1965年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。現在は作家として『孫子』『論語』『韓非子』『老子』『荘子』などの中国古典や、渋沢栄一などの近代の実業家についての著作を刊行するかたわら、グロービス経営大学院アルムナイスクールにおいて教鞭をとる。著訳書に『現代語訳 論語と算盤』や『現代語訳 渋沢栄一自伝』、『最高の戦略教科書 孫子』『マンガ 最高の戦略教科書 孫子』『組織サバイバルの教科書 韓非子』、などがある。2018年4~9月トロント大学倫理研究センター客員研究員。
訳者の動画解説
「第一人者が教える 10分でわかる!渋沢栄一『論語と算盤』」を見る
『現代語訳 論語と算盤』訳者解説
「スランプになったら基本に帰れ」を読む
特集対談
「なぜいま渋沢栄一か? 木村昌人×守屋淳」を読む
守屋淳著
『論語』がわかれば日本がわかる

渋沢栄一 現代語訳 論語と算盤(そろばん) 守屋淳訳

渋沢栄一著
守屋淳 訳

現代語訳 論語と算盤

資本主義の本質を見抜き、日本実業界の礎となった渋沢栄一。経営・労働・人材育成など、利潤と道徳を調和させる経営哲学には、今なすべき指針がつまっている。

新書判/ 256 頁/定価:902円(10%税込)/ISBN: 978-4-480-06535-3電子書籍も配信中

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『論語』がわかれば日本がわかる 守屋淳著

守屋淳著

『論語』がわかれば日本がわかる

「上下関係」「努力信仰」「気持ち主義」……多くの日本人を無意識に縛る価値観はどこから来るのか。学校や会社に浸透した『論語』の教えを手掛かりに、その淵源を探る。

新書判/288頁/定価:968円(10%税込)/ISBN:978-4-480-07281-8

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