筑摩叢書368 ルソー ─市民と個人

ルソーは社会契約の思想を提起して近代を産み出したが、近代を超えてもいた。そのパーソナリティと思想を、精神分析や行為理論によって解明する。解説 織田年和

筑摩叢書368 ルソー ─市民と個人
  • シリーズ:シリーズ・全集
  • 2,349円(税込)
  • Cコード:0310
  • 整理番号:
  • 刊行日: 1992/10/09
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:四六判
  • ページ数:264
  • ISBN:4-480-01368-7
  • JANコード:9784480013682

この本の内容

ルソーの母は彼を生んで産褥熱で死に、父は母親似の彼を愛し憎んだ。ルソーは後年、スパルタをモデルに市民社会を仮構する『社会契約論』では〈父〉と同一化し、聖母のようなジュリを中心とするクララン農園を描く『新エロイーズ』では〈母〉と同化しようとした。さらに晩年、『孤独な散歩者の夢想』では自然との融合に生の充溢を求めた。スパルタには徳と愛国心という原理があったが、市民社会は利益による結合から成っており、クララン農園は小さなユートピアでしかない。彼は生の充溢による結合が可能な社会を夢見ていたのだ。ルソーの複雑なパーソナリティと思想を、精神分析や行為理論を統合した独自の観点から解明する。

この本の目次

ルソー・近代と脱近代の思想
第1章 ルソーの自己革命
第2章 ルソーのユートピア
第3章 ルソーの直接性信仰
付論 ルソーの集団観

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