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筑摩選書

反原発の思想史

——冷戦からフクシマへ

定価

1,980

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01536-5

Cコード

0336

整理番号

34

2012/02/13

判型

四六判

ページ数

368

解説

内容紹介

日本の反原発運動は、毛沢東理論の「誤読」による近代科学批判が大きな転機となった。それが「1968年」を媒介にニューエイジ・サイエンスやエコロジーと結びつき、工作舎や「宝島文化」を背景にしたサブカルチャーの浸透によって次第に大衆的な基盤をもつようになったのである。複雑に交差する反核運動や「原子力の平和利用」などの論点から戦後の思想と運動を俯瞰し、「後退りしながら未来へ進む」道筋を考える。

目次

第1章 中ソ論争に始まる―一九五〇年代~六〇年代
第2章 毛沢東主義から科学批判へ―「一九六八年」
第3章 津村喬と「安全」=「終末」論批判―一九七〇年代
第4章 ニューエイジ・宮澤賢治・アナキズム―一九七〇年代~八〇年代
第5章 反原発としての「宝島文化」とその背景―一九八〇年代後期
第6章 「マルチチュード」は誕生したか?―一九九〇年代~現在

著作者プロフィール

すが秀実「スガ」は糸へんに圭

( すが・ひでみ )

文芸批評家。1949年生まれ。著書に『詩的モダニティの舞台』(論創社)、『吉本隆明の時代』(作品社)、『1968年』(ちくま新書)、『反原発の思想史』(筑摩選書)、『天皇制の隠語』(航思社)、『タイム・スリップの断崖で(書肆子午線)など。共著に『昭和の劇――映画脚本家 笠原和夫』(笠原和夫、荒井晴彦との共著、太田出版)、『アナキスト民俗学』(木藤亮太との共著、筑摩選書)など。編書に『ネオリベ化する公共圏』(花咲政之輔との共編、明石書店)など。

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