田中幹人
( たなか・みきひと )一九七二年静岡県生まれ。国際基督教大学教養学部理学科卒、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻生命環境科学系博士課程修了(博士〈学術〉)。現在、早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコース准教授。(社)サイエンス・メディア・センター リサーチマネージャー。
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東日本大震災・原発事故後、私たちはおびただしい量の情報に曝された。錯綜する情報は人びとの不信を誘発する一方、時間とともに被災者を置き去りにして移ろい、結果として社会的弱者を生み出していった。本書では、3・11後のマスメディアおよびインターネットの膨大な情報を精緻に解析、その偏りと格差、不平等を生み出す社会構造を明らかにし、「災害」と「情報」に対する新しい視座を提示する。
序章 おびただしい情報とどう向き合うか(情報の洪水のなかで
本書の視点)
第1章 災害弱者―3・11被害とその背景にある社会(現代社会におけるリスク分配と不平等
災害と災害弱者 ほか)
第2章 情報弱者―震災をめぐる情報の格差(被害格差、経済格差、情報格差―情報をめぐる二つの格差
震災・原発事故をめぐる情報格差 ほか)
第3章 震災後3カ月間の情報多様性(メディア上の議題を捉えること
情報空間の多様性―情報の渦のなかで ほか)
終章 「私たちが持つべき視点」の獲得に向けて(再び、弱者に関して
「いま議論すべきこと」は誰が決める?―議題設定と議題構築 ほか)
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