劉傑
( りゅう・けつ )一九六二年中国・北京生まれ。早稲田大学社会科学総合学術院教授。一九九三年東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。専攻は近代日本政治外交史、日中関係史。博士(文学)。第七回中曽根康弘賞受賞。著書に『日中戦争下の外交』(吉川弘文館、第十二回大平正芳記念賞)、『中国人の歴史観』(文春新書)、『漢奸裁判』(中公新書)、『国境を越える歴史認識』『1945年の歴史認識』(共著、ともに東京大学出版会)など。
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日清戦争での敗北以来、中国は強国としての再建を悲願としてきた。中国人が抱いた国家構想の傍には常に日本の存在があり、両国の相互作用の変遷を理解せずに、我々は今日における歴史問題や領土問題の意味を掴むことはできない。本書では、近年、変貌を遂げつつある中国の近代史観を分析しながら、中国を突き動かしてきた歴史の論理とその行方について考察する。
序章 中国の大国化
第1章 法と正義―義和団と中国の近代化
第2章 改革と革命―辛亥革命との対話
第3章 反日と嫌中―悪循環は断ち切れるか
第4章 親日と愛国―国家構想における日本
第5章 弱国と大国―世界へ再登場
第6章 憲政と独裁―国民党と共産党の国家構想
第7章 中国モデルと普遍的価値―中国の大国化と世界
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