水野千依
( みずの・ちより )一九六七年、大阪生まれ。京都造形芸術大学芸術学部教授。専門はイタリア・ルネサンス美術史・芸術理論。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。二〇一〇年、博士(人間・環境学)。訳書にディディ=ユベルマン『残存するイメージ』(人文書院、二〇〇五年)、著書に『イメージの地層』(名古屋大学出版会、二〇一一年、第三四回サントリー学芸賞、第一回フォスコ・マライーニ賞受賞)ほか。
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その不可能なる肖像を彼らはいかにして描きえたのか。西洋思想の根幹に触れるイメージ生成の謎に迫る。究極の禁忌と欲望。
第1章 失われた顔を求めて―キリストの肖像前史
第2章 マンディリオン伝説の構築―東方正教会における「真の顔」
第3章 マンディリオンの表象―東方における聖像論
第4章 複製される神聖空間
第5章 ラテラーノ宮殿の救世主の肖像―ローマのアケイロポイエトス
第6章 ヴェロニカ伝説の構築―西方世界における「普遍的教会の象徴」
第7章 ヴェロニカの表象―信仰と芸術のはざまで
第8章 キリストのプロフィール肖像―構築される「真正性」と「古代性」
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