筑摩選書
日本と西欧の五〇〇年史
西尾幹二
著
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一九世紀、勃興する資本主義とその帰趨について類例のない分析を行ったカール・マルクス。冷戦終結後、世界経済の激動と貧富の差の拡大により、再びこの巨人への関心が高まっている。だが実際のところ、彼の思想は今どこまで有効なのか。著者は『資本論』をはじめとする代表的著作から、マルクスの誤解や夢想を突きとめ、今日的意味を取り出していく。正確な時代把握と読解から思想家像を描きなおす意欲作。
第1章 マルクスの生きた時代(時代の産物
旧体制フランス、改革に失敗す ほか)
第2章 一八四八年の危機と『コミュニスト宣言』(「コミュニズム」とは何か
マルクスの挑発 ほか)
第3章 亡命と挫折、そして『資本論』の誕生(ロンドンでの窮乏生活
最高傑作『ルイ・ボナパルトのブリュメール十八日』 ほか)
第4章 マルクスの誤解、スミスの嘘(マルクスの資本主義観
アダム・スミスの「革命性」 ほか)
第5章 今日、マルクスを読む意味はあるのか(『資本論』第一巻の刊行と反響
ロシアで読み継がれた理由 ほか)
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