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筑摩選書

極限の事態と人間の生の意味

——大災害の体験から

最後に 伝えたかったこと

東北大震災という巨大災害の体験を下に、ヨブ記やカント、ハイデガーやレヴィナスの思想を再考し、「認識のかなた」としての「人間の生」を問い直す。

定価

1,760

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01616-4

Cコード

0310

整理番号

113

2015/05/13

判型

四六判

ページ数

256

解説

内容紹介

東日本大震災という苛烈な、それゆえに理不尽であり不条理でもある体験に、著者は哲学者・キリスト者としてどう向き合ったのだろうか。自らの体験を元に、ヨブ記やカント、ハイデガーやレヴィナスの思想を手がかりとして、かけがえのない「人間の生」を考え抜いた、遺稿となった書き下ろしを含む12の論考。

目次

1 大災害(大災害についての哲学的考察
大災害と人間の生の意味
目的論的自然観からの視覚)
2 絆(人間の絆の根底を考える
人間の絆と「無限」の栄光
寛容―人間の連帯の基礎としての他者の受容)
3 救い(日本的霊性の土壌
無となって自由になる
南無阿弥陀仏―万人はすでに救われている)
4 超越(神秘主義
自我と自己と共同体
自己への回帰)

著作者プロフィール

岩田靖夫

( いわた・やすお )

1932年生れ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。東北大学教授、聖心女子大学教授、仙台白百合女子大学教授を経て、現在は東北大学名誉教授。主な著書に、『アリストテレスの倫理思想』『神の痕跡』『神なき時代の神』『ヨーロッパ思想入門』(いずれも岩波書店)などのほか、『よく生きる』『ギリシア哲学入門』(いずれも、ちくま新書)がある。

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