イエスは四度笑った

米田 彰男

なぜ聖書にイエスの笑いがなく、『ユダの福音書』でのみイエスは四度笑っているのか。『寅さんとイエス』の著者が、現代聖書学の成果を踏まえて謎を解明する。

イエスは四度笑った
  • シリーズ:
  • 1,870円(税込)
  • Cコード:0316
  • 整理番号:
  • 刊行日: 2024/05/15
    ※発売日は地域・書店によって
    前後する場合があります
  • 判型:四六判
  • ページ数:256
  • ISBN:978-4-480-01798-7
  • JANコード:9784480017987
米田 彰男
米田 彰男

ヨネダ アキオ

米田 彰男(よねだ・あきお):1947年、松山市生まれ。愛光高校(スペイン系ドミニコ会経営)在学中、神父になることを決意。漂泊の五年の間、今は無き「蟻の町」(東京都江東区)等で働く。その後、信州大学理学部を卒業したが、さらに十数年、カナダのドミニコ会哲学神学院、スイスのフリブール大学等で哲学・神学・聖書学を学ぶ。現在、カトリック司祭。著書に『寅さんとイエス[改訂新版]』(筑摩選書)、『神と人との記憶──ミサの根源』(知泉書館)、『寅さんの神学』(オリエンス宗教研究所)がある。

この本の内容

キリスト教において正典とされる四つの福音書のどこにも、イエスの笑いは出てこない。だがナイル川流域の土中から一九七〇年代に発見された『ユダの福音書』では、イエスは四度笑っている。一人のグノーシス主義者によって書かれたこの笑いはいったい何を意味するのか。じつは四度ならず、イエスは大いに笑ったのだ―『寅さんとイエス』で、イエスが寅さんのようなユーモアに満ちた存在だったことを描き出したカトリック神父が、聖書に表現なきイエスの「笑い」の謎を、現代聖書学に照らして解明する。

この本の目次

第1章 イスカリオテのユダと『ユダの福音書』(イスカリオテのユダ
正典福音書の成立から『ユダの福音書』発見まで
グノーシス主義キリスト教徒と正統派キリスト教
『ユダの福音書』の中のイスカリオテのユダ)
第2章 イエスを四度笑わせた『ユダの福音書』(『ユダの福音書』の中の四度の笑い
正統派教会のエウカリスチア(ミサ)を一撃した最初の笑い)
第3章 正典福音書におけるイエスの“怒り・苦しみ・悲しみ・喜び”(共観福音書(マルコ・マタイ・ルカ)とヨハネ福音書の成立
イエスの怒り1
新約聖書の写本
イエスの怒り2
イエスの苦しみ・悲しみ・喜び)
第4章 正典福音書におけるイエスの“ユーモア”(「ユーモア」という言葉
放蕩息子の譬え話
「比喩」の面白さ)
第5章 正典福音書におけるイエスの“笑い”(イエスの笑いの欠如
椎名麟三の疑問
社会的構造悪に対する逆説的笑い
社会的弱者への共感に基づく笑い
快活で晴朗な笑い―イエスの食卓)

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