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筑摩選書

頭山満 沈黙の昭和史

——「宮中某重大事件」百年目の真実

昭和天皇はなぜ頭山に感謝したのか 「右翼の巨頭」の実像を解明する

昭和天皇と頭山満には、天皇の婚約破棄問題(宮中某重大事件)をめぐる秘められた絆があった。この問題に沈黙を守り抜いた頭山と天皇の真のつながりを描き出す。

定価

2,090

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01840-3

Cコード

0321

整理番号

0322

2026/01/15

判型

四六判

ページ数

272

解説

内容紹介

昭和天皇は頭山満の死に際して勅使を遣わし、その葬儀は国葬の様相を呈した。無位無官の頭山がなぜ異例の扱いを受けることになったのか。それは皇太子時代の婚約破棄問題(宮中某重大事件)をめぐって、昭和天皇と頭山の間には秘められた絆があったからだ。この問題への沈黙を守り通した頭山と天皇の密かなつながりを解き明かすとともに、右翼の巨頭とされてきた頭山の真実の姿を、100年の時を超え史料に基づき正確に描き出す。

目次

はじめに──だから昭和天皇は頭山満に感謝した!
皇太子妃選定という分かれ道/宮中某重大事件とは/空前絶後だった頭山邸ヘの勅使差遣

第一章 頭山満と杉浦重剛の出会い
誤解されている頭山と杉浦/反政府を貫く頭山満──士族反乱と自由民権運動/化学者から教育者に転じた杉浦重剛──五年に及ぶイギリス留学を経て/条約改正案の暴露と杉浦・頭山の出会い/杉浦の闘病と頭山満の友情

第二章 東宮御学問所──皇太子裕仁親王の帝王学
御用掛としての行動(致誠)を記した日記/「致誠日誌」のテキストについて/称好塾と日本中学校/「世界的智識を備へた日本人」を養成/宮中某重大事件の前提としての皇太子「即位礼」参列問題/杉浦・頭山と山県有朋の協調

第三章 色盲遺伝と宮中某重大事件
従来の宮中某重大事件研究が内包する問題点/皇太子婚約の経緯──予定から内定へ/宮中某重大事件の核心/「申酉回瀾録」のテキストについて

第四章 宮中某重大事件とメンデルの法則
色盲と色覚異常──用語について/久邇宮家と色盲遺伝の発覚/侍医保利真直の意見書/再検討すべき医学者の用語の問題──「半数」の意味するもの/東大五教授の鑑定書/良子女王の男子が「色盲」である確率は?/山県有朋の後出しジャンケンと皇室への遺伝の真実

第五章 浪人を統率する頭山満
「致誠日誌」と『申酉回瀾録』は語る/頭山満から見た宮中某重大事件/『倉富勇三郎日記』が語る内情/紀元節の明治神宮で、ほんとうは何が起きたのか/杉山茂丸が山県有朋に出した手紙/皇太子の訪欧と頭山満/海外紙が報じた重大事件の真相/杉山茂丸晦の可能性──蛇足とは思いつつ

第六章 昭和天皇の時代と頭山満
山県有朋の死と国葬/杉浦重剛の死/昭和天皇の厚意の始まり──結婚式の宴に招かれた頭山満/「杉浦と交つたお蔭ぢや」/頭山満、御殿場に死す/〝その日〟の頭山邸──『加寿天羅甚左』と『徳川夢声日記』

第七章 頭山邸への勅使差遣
『昭和天皇実録』の勅使差遣記事/浮かび上がる昭和天皇の心に秘めた思い/多年国事に尽瘁し功績少なからず/親任官と勅任官との違い/「伺モノ」と「御覧モノ」──明らかになった天皇の意志

第八章 国葬級と言われた頭山満の葬儀
天下の浪人、国士としての一生/勅使差遣と幣帛下賜の具体例/花の下賜──頭山満と枢密院議長との比較/手がかりとなる木戸幸一の日記/二万人が参列した頭山満の葬儀/〝事実上の国葬〟である理由

おわりに
あとがき

著作者プロフィール

石瀧豊美

( いしたき・とよみ )

石瀧 豊美(いしたき・とよみ):1949年生まれ。イシタキ人権学研究所所長・福岡地方史研究会会長。佐賀大学理工学部物理学科中退。専門は日本近代史。第37回(平成24年度)福岡市文化賞受賞。著書『玄洋社発掘』(西日本新聞社)、『玄洋社 封印された実像』(海鳥社)、『頭山満・未完の昭和史』『筑前竹槍一揆研究ノート』(花乱社)、『近代福岡の歴史と人物 異・偉人伝』『解死人の風景 差別があたりまえだったころ』(以上、イシタキ人権学研究所)、『福岡県の近現代』(共著、山川出版社)など。

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