はじめに──だから昭和天皇は頭山満に感謝した!
皇太子妃選定という分かれ道/宮中某重大事件とは/空前絶後だった頭山邸ヘの勅使差遣
第一章 頭山満と杉浦重剛の出会い
誤解されている頭山と杉浦/反政府を貫く頭山満──士族反乱と自由民権運動/化学者から教育者に転じた杉浦重剛──五年に及ぶイギリス留学を経て/条約改正案の暴露と杉浦・頭山の出会い/杉浦の闘病と頭山満の友情
第二章 東宮御学問所──皇太子裕仁親王の帝王学
御用掛としての行動(致誠)を記した日記/「致誠日誌」のテキストについて/称好塾と日本中学校/「世界的智識を備へた日本人」を養成/宮中某重大事件の前提としての皇太子「即位礼」参列問題/杉浦・頭山と山県有朋の協調
第三章 色盲遺伝と宮中某重大事件
従来の宮中某重大事件研究が内包する問題点/皇太子婚約の経緯──予定から内定へ/宮中某重大事件の核心/「申酉回瀾録」のテキストについて
第四章 宮中某重大事件とメンデルの法則
色盲と色覚異常──用語について/久邇宮家と色盲遺伝の発覚/侍医保利真直の意見書/再検討すべき医学者の用語の問題──「半数」の意味するもの/東大五教授の鑑定書/良子女王の男子が「色盲」である確率は?/山県有朋の後出しジャンケンと皇室への遺伝の真実
第五章 浪人を統率する頭山満
「致誠日誌」と『申酉回瀾録』は語る/頭山満から見た宮中某重大事件/『倉富勇三郎日記』が語る内情/紀元節の明治神宮で、ほんとうは何が起きたのか/杉山茂丸が山県有朋に出した手紙/皇太子の訪欧と頭山満/海外紙が報じた重大事件の真相/杉山茂丸晦の可能性──蛇足とは思いつつ
第六章 昭和天皇の時代と頭山満
山県有朋の死と国葬/杉浦重剛の死/昭和天皇の厚意の始まり──結婚式の宴に招かれた頭山満/「杉浦と交つたお蔭ぢや」/頭山満、御殿場に死す/〝その日〟の頭山邸──『加寿天羅甚左』と『徳川夢声日記』
第七章 頭山邸への勅使差遣
『昭和天皇実録』の勅使差遣記事/浮かび上がる昭和天皇の心に秘めた思い/多年国事に尽瘁し功績少なからず/親任官と勅任官との違い/「伺モノ」と「御覧モノ」──明らかになった天皇の意志
第八章 国葬級と言われた頭山満の葬儀
天下の浪人、国士としての一生/勅使差遣と幣帛下賜の具体例/花の下賜──頭山満と枢密院議長との比較/手がかりとなる木戸幸一の日記/二万人が参列した頭山満の葬儀/〝事実上の国葬〟である理由
おわりに
あとがき