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ちくま文庫

夏目漱石全集 7

鋭い心理描写とともに描かれる近代人の孤独と苦悩――「行人」ほか、「思い出す事など」「満韓ところどころ」を収載して贈る。 【解説: 吉田精一 】

定価

1,100

(10%税込)
ISBN

978-4-480-02167-0

Cコード

0193

整理番号

-1-11

1988/04/26

判型

文庫判

ページ数

688

解説

内容紹介

「詩人らしい純粋な気質」の学者長野一郎は平凡な結婚生活を送りながら、妻お直を信じきれない。弟二郎に対するお直の愛情さえ疑いはじめ、一郎はやがて深刻な人間不信に陥る。「死ぬか、気が違うか、宗教に入るか…」近代知識人の孤独と苦悩を描く『行人』。明治43年に倒れたいわゆる「修善寺の大患」当時の心境を綴る『思い出す事など』、満州・韓国の訪問記『満韓ところどころ』を同時収載。

目次

行人
満韓ところどころ
思い出す事など

著作者プロフィール

夏目漱石

( なつめ・そうせき )

1867-1916年。江戸・牛込馬場下横町(現・新宿区喜久井町)に生まれる。本名金之助。1893年、東京帝大英文科卒業。松山で愛媛県尋常中学校教師、熊本で第五高等学校教授を勤めたあと、1900年、文部省留学生としてイギリスに留学(1903年1月、帰国)。帰国後は東京帝大講師として英文学を講じながら、『ホトトギス』誌上に「吾輩は猫である」を発表。その後、朝日新聞に入社し、「虞美人草」「三四郎」などを連載、国民的大作家となる。主な作品に「坊っちゃん」「行人」「こころ」「それから」「門」などがある。

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