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ちくま文庫

夏目漱石全集 8

透明な文体で人間のエゴの問題を追求する、後期三部作の終曲をなす名篇「こころ」と、漱石唯一の自伝的長篇「道草」を収録。 【解説: 吉田精一 】

定価

1,056

(10%税込)
ISBN

978-4-480-02168-7

Cコード

0193

整理番号

-1-12

1988/05/31

判型

文庫判

ページ数

592

解説

内容紹介

親友を死に追いやった罪悪感に苦しみ、自らも死を選ぶ「先生」の心の暗部をたどりつつ、透明な文体で、人間のエゴの問題を徹底して追求する『こころ』。互いに理解しえないまま結婚生活を送る健三・お住夫婦を中心に、因習的な「家」制度との矛盾・葛藤を描いて漱石唯一の自伝的小説といわれる『道草』。後期三部作の終曲をなす名篇と、完成された最後の長篇を同時収録。若い読者の理解を助けるため読みやすい活字で詳細な語注を付した。

目次

こころ
道草

著作者プロフィール

夏目漱石

( なつめ・そうせき )

1867-1916年。江戸・牛込馬場下横町(現・新宿区喜久井町)に生まれる。本名金之助。1893年、東京帝大英文科卒業。松山で愛媛県尋常中学校教師、熊本で第五高等学校教授を勤めたあと、1900年、文部省留学生としてイギリスに留学(1903年1月、帰国)。帰国後は東京帝大講師として英文学を講じながら、『ホトトギス』誌上に「吾輩は猫である」を発表。その後、朝日新聞に入社し、「虞美人草」「三四郎」などを連載、国民的大作家となる。主な作品に「坊っちゃん」「行人」「こころ」「それから」「門」などがある。

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