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ちくま文庫

夏目漱石全集 9

多彩な登場人物を配して展開される醜悪な人間の百鬼夜行。漱石の死によって中絶された、日本近代文学の傑作「明暗」を全一冊で贈る。 【解説: 吉田精一 】

定価

1,210

(10%税込)
ISBN

978-4-480-02169-4

Cコード

0193

整理番号

-1-13

1988/06/28

判型

文庫判

ページ数

656

解説

内容紹介

結婚して間もない津田・お延夫妻の不安定な家庭生活を中心に、清子、小林などの登場人物を巧みに配して展開される醜悪な人間の百鬼夜行…。漱石の生涯のテーマであるエゴイズムとその克服の問題が、精緻な心理解剖とともに追及される本書は、大正5年5月26日から同年12月14日まで新聞連載され、漱石の死によって中絶された遺作である。日本近代文学の傑作を全一冊でおくる。

目次

明暗

著作者プロフィール

夏目漱石

( なつめ・そうせき )

1867-1916年。江戸・牛込馬場下横町(現・新宿区喜久井町)に生まれる。本名金之助。1893年、東京帝大英文科卒業。松山で愛媛県尋常中学校教師、熊本で第五高等学校教授を勤めたあと、1900年、文部省留学生としてイギリスに留学(1903年1月、帰国)。帰国後は東京帝大講師として英文学を講じながら、『ホトトギス』誌上に「吾輩は猫である」を発表。その後、朝日新聞に入社し、「虞美人草」「三四郎」などを連載、国民的大作家となる。主な作品に「坊っちゃん」「行人」「こころ」「それから」「門」などがある。

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