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ちくま文庫

太宰治全集 8

戦争は敗れて終わった。青森の生家にあって既に戦後の活躍をはじめていた太宰。その疎開中に成った「パンドラの匣」「ヴィヨンの妻」他18篇。

定価

1,320

(10%税込)
ISBN

978-4-480-02258-5

Cコード

0193

整理番号

-12-8

1989/04/25

判型

文庫判

ページ数

544

解説

内容紹介

戦争は敗れて終わった。太宰の文学の放つ妖しくなまなましい光芒は、戦後の人びとの眼にいっそう鮮明に映らずにはいなかった。彼は戦前においてすでに作家であった。終戦のとき、青森県金木の生家にいた太宰は、ただちに「パンドラの匣」を連載するとともに戦後の活動をはじめた。本巻には、その津軽疎開中に書いた全作品を収める。

目次

パンドラの匣
薄明

親という二字

貨幣
やんぬる哉
十五年間
未帰還の友に
苦悩の年鑑
チャンス

たずねびと
男女同権
親友交歓
トカトントン
メリイクリスマス
ヴィヨンの妻
冬の花火
春の枯葉

著作者プロフィール

太宰治

( だざい・おさむ )

1909-1948。青森県北津軽郡の生まれ。本名津島修治。中学の頃より同人誌に習作を発表。旧制弘前高校から東大仏文科に進む。この間、左翼思想に傾倒。「魚服記」「思い出」でデビュー。戦中から戦後にかけて「ロマネスク」「富嶽百景」「お伽草子」「ヴィヨンの妻」など、次々と秀作を発表。流行作家としての栄光のさなかに自殺。

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