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ちくま文庫

内田百閒集成 1阿房列車

——阿房?ヤ

「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う」。上質のユーモアに包まれた、紀行文学の傑作。 【解説: 和田忠彦 】

定価

1,210

(10%税込)
ISBN

978-4-480-03761-9

Cコード

0193

整理番号

-12-2

2002/10/09

判型

文庫判

ページ数

400

解説

内容紹介

「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う」。昭和25年、先生は旅に出た。道づれはヒマラヤ山系なる茫洋とした男。役に立つこと、ためになることはひとつもせず、借金まみれなのに一等車に乗り、妙に現実ばなれした旅はふわふわと続く。上質なユーモアに包まれた紀行文学の傑作。

目次

特別阿房列車―東京・大阪
区間阿房列車―国府津・御殿場線・沼津・由比・興津・静岡
鹿児島阿房列車前章―尾ノ道・呉線・広島・博多
鹿児島阿房列車後章―鹿児島・肥薩線・八代
東北本線阿房列車―福島・盛岡・浅虫
奥羽本線阿房列車前章―青森・秋田
奥羽本線阿房列車後章―横手・横黒線・山形・仙山線・松島
雪中新潟阿房列車―上野・新潟
春光山陽特別阿房列車―東京・京都・博多・八代

著作者プロフィール

内田百閒

( うちだ・ひゃっけん )

1889-1971。岡山市の生まれ。本名は栄造。ペンネームは郷里の百閒川にちなむ。旧制六高在学中は俳句に親しむ。東大ドイツ文学科卒。陸軍士官学校、海軍機関学校、法政大学等でドイツ語を教える。教師をやめたのち作家活動に入り、特異な幻想をつづった短編集「冥途」「旅順入城式」を発表。飄逸な「百鬼園随筆」によってひろく世に出た。借金術の大家で、鉄道好きとしても知られていた。

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