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ちくま学芸文庫

20世紀美術

混乱した二〇世紀の美術を鳥瞰し、近代以降、現代すなわち同時代の感覚が生み出した芸術が、われわれにとって持つ意味を探る。増補版、図版多数。

定価

1,210

(10%税込)
ISBN

978-4-480-08055-4

Cコード

0171

整理番号

-6-1

1993/04/07

判型

文庫判

ページ数

272

解説

内容紹介

あらゆる表現があらわれた20世紀の美術を鳥瞰し、近代以降、現代すなわち同時代の感覚が生み出した芸術が、われわれにとって持つ意味を知的に探る待望の書。図版多数掲載。

「絵画作品や彫刻作品が、感覚的なものを通して生み出され、また感覚を通して受け入れられるものであることは事実である。しかし、感覚的なものがあまりに人間性全体から遊離しているところに現代美術のもっとも根本的な問題があるのではないか。むしろ、感覚的なものを通して表現される美術が、人間全体の存在にとってどのような意味を持っているか、その『意味づけ』こそが重要なのではないか」(本文より)

目次

序章 現代美術の課題
第1章 オブジェとイマージュ
第2章 構成と表現
第3章 新しい伝統
第4章 今日の諸潮流
終章 芸術の意味

著作者プロフィール

高階秀爾

( たかしな・しゅうじ )

高階 秀爾(たかしな・しゅうじ):1932年、東京生まれ。東京大学教養学部卒業。1954ー59年、フランス政府招聘留学生として渡仏。国立西洋美術館館長、日本芸術院院長、大原美術館館長を歴任。現在、東京大学名誉教授、日本芸術院院長。専門はルネサンス以降の西洋美術史であるが、日本美術、西洋の文学・精神史についての造詣も深い。長年にわたり、広く日本のさまざまな美術史のシーンを牽引してきた。主著に『ルネッサンスの光と闇』(中公文庫、芸術選奨)、『名画を見る眼』(岩波新書)、『日本人にとって美しさとは何か』『ヨーロッパ近代芸術論』(以上、筑摩書房)、『近代絵画史』(中公新書)など。エドガー・ウィント『芸術の狂気』、ケネス・クラーク『ザ・ヌード』など翻訳も数多く手がける。

この本への感想

タイトルが以前の「現代美術」を古本屋にて購入。初版と生年月日からかなり若い時期の著作である。その世代であの内容である。著者が如何に優れた美術評論家であることが分かると共に俊才ぶりに敬服する限りである。私はアマチュア画家ですが日ごろの画に対する取り組みに氏のお考えを座右の銘として参考にしている。

鈴木剛

さん
update: 2008/06/10

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