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ちくま学芸文庫

ドイツ悲劇の根源 (下)

上巻「認識批判的序章」「バロック悲劇とギリシア悲劇」に続けて、下巻は「アレゴリーとバロック悲劇」に、関連の参考論文を付して、新編でおくる。

定価

1,430

(10%税込)
ISBN

978-4-480-08494-1

Cコード

0110

整理番号

-3-6

1999/06/10

判型

文庫判

ページ数

416

解説

内容紹介

「根源」へのまなざしが、「ドイツ・バロック悲劇」という天窓を通して見る、存在と歴史の「星座(コンステラツイオーン)」―『ドイツ悲劇の根源』は、この「星座」のきわめて精緻な叙述である。バロックの言語形式との格闘のなかで、言語哲学と歴史哲学が、理念と現象が、ギリシア悲劇と近代悲劇が、英雄の神話的生と被造物の歴史的生が、メランコリカーとハムレットが、象徴とアレゴリーが、音声と文字が、神と悪魔(サタン)が、さまざまに火花を散らしながら出会う。哲学的批評の方法論、悲劇論、メランコリー論、アレゴリー論から成る1920

目次

第2部 アレゴリーとバロック悲劇(擬古典主義における象徴とアレゴリー
ロマン主義における象徴とアレゴリー
近世アレゴリーの根源 ほか)
付 参考資料(『ドイツ悲劇の根源』の「序」
近代悲劇とギリシア悲劇
近代悲劇とギリシア悲劇における言語の意味
運命と性格 ほか)

著作者プロフィール

ヴァルター・ベンヤミン

( べんやみん,ヴぁるたー )

1892(Berlin)~1940年(PortBou)。20世紀ドイツの最も異彩を放つ思想家・批評家。きわめて緻密で繊細な文体をもつ卓越した文章家。青年運動の只中で思想形成期を迎え、ユダヤ神秘主義、観念論的弁証法、マルクス主義的歴史哲学等の影響を受ける。激動の時代状況とアクチュアルにまたラディカルに切り結びながら、同時に近代もしくはモデルネの原史(Urgeschichte)を見据え続けた。亡命行の途上でみずから命を絶った。

浅井健二郎

( あさい・けんじろう )

1945年生まれ。九州大学教授、東京大学名誉教授(ドイツ文学)。著書に『経験体の時間─カフカ・ベンヤミン・ベルリン』(高科書店)、訳書に『ベンヤミン・コレクション』(ちくま学芸文庫・既刊4冊)など。

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