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定価

1,045

(10%税込)
ISBN

978-4-480-08537-5

Cコード

0121

整理番号

-4-2

2000/01/06

判型

文庫判

ページ数

304

解説

内容紹介

第二次大戦中、日本の軍部は戦時体制の中で女性をどのように位置づけていたのだろうか。またその役割へと女性たちを動員するために、国家・メディアはどのようなプロパガンダを展開したか。本書は、戦時下において160万部の発行部数を誇った「主婦之友」をはじめとする婦人雑誌の表紙や口絵の絵画作品を徹底的に検証し、「戦時文化」のイメージが女性をどのように戦争へ誘導していったかを解き明かす。もの言わぬ「母」たちの体験した大戦はどのようなものであったのか、新たな戦争史の誕生。

目次

序章 前提 戦争・女性・イメージ(戦争システムと家父長制
性的二元論にもとづくイメージ・ステレオタイプ「戦う兵士」と「産む母」)
第1章 日本の戦時体制と女性の役割(戦時下の母性政策
非戦闘員としての女性が戦時に担う一般的役割
チアリーダー「戦争援護」集団としての女性の動員)
第2章 戦時下の婦人雑誌にみる女性イメージ(一般戦争画と婦人雑誌の挿絵との差異について
いくつかの国策婦人雑誌の記事と視覚ページの特質
「主婦之友」の記事の特質とそのイメージ
まとめ 象徴としての女性像)

著作者プロフィール

若桑みどり

( わかくわ・みどり )

1935-2007年。東京芸術大学美術学部芸術学専攻科卒業。1961-63年、イタリア政府給費留学生としてローマ大学に留学。専門は西洋美術史、表象文化論、ジェンダー文化論。千葉大学名誉教授。『全集 美術のなかの裸婦寓意と象徴の女性像』を中心とした業績でサントリー学芸賞、『薔薇のイコノロジー』で芸術選奨文部大臣賞、イタリア共和国カヴァリエレ賞、天正遣欧少年使節を描いた『クアトロ・ラガッツィ』で大佛次郎賞。著書に『戦争がつくる女性像』『イメージを読む』『絵画を読む』『象徴としての女性像』『お姫様とジェンダー』『聖母像の到来』など多数。

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