森毅
( もり・つよし )1928年東京生まれ。東京大学数学科卒業。京都大学教養部教授を長く務める。著書に『まちがったっていいじゃないか』(ちくま文庫)、『数学の歴史』(講談社学術文庫)、『対談 数学大明神』(安野光雅氏と共著、ちくま学芸文庫)ほか多数。2010年7月逝去。
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数学の歴史をつくった大数学者30人の生涯。しかし、そこは森先生、エライ人ばかり登場する「数学主義史観」の本は大きらい、「ボロボロ史観」で迎え撃つ。彼らはみな、悲劇的で喜劇的なのである。数学者を序列化して30番までを選ぼうなどという趣味はないので、その選択はかなり恣意的である。各篇はまったく独立で、関心は数学者たちの“数学”にではなく“人間”のほうにある。数式は出てこないから、ご安心。昨今の理科ばなれ、学力低下を嘆くあなたには、きっとキツイ一服に。そんな異色の数学者列伝。
鶏になった男の話―タレス、ピタゴラス
エジプト十二面体の秘密―ツェノン、ユークリッド
地中海の青かったころ―アルキメデス
魔術競数理方程―フォンタナ、カルダノ、フェラリ
旅占星師に初雪が舞った―ケプラー
女といっしょに起きるな―デカルト
蒼ざめた死者からの手紙―パスカル
錬金術師が結石になった―ニュートン
キングは入城、クィーンは死んだ―ライプニッツ
大家長―ベルヌーイ〔ほか〕
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