森毅
( もり・つよし )1928年東京生まれ。東京大学数学科卒業。京都大学教養部教授を長く務める。著書に『まちがったっていいじゃないか』(ちくま文庫)、『数学の歴史』(講談社学術文庫)、『対談 数学大明神』(安野光雅氏と共著、ちくま学芸文庫)ほか多数。2010年7月逝去。
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位相は“近い”という日常感覚を数学的に厳密にとらえ直したもの、といってよく、現代数学において最も基本的で重要な概念の1つである。歴史的には、18世紀から19世紀末にかけて解析学が進展していくなかで、極限・収束・連続性などをめぐる議論から位相空間論が生まれ、20世紀における関数解析学の展開によって、より抽象的に定式化されていった。本書は、数学の意味・こころを語る達人である著者が、1950年代、60年代、70年代に、位相をめぐって書き綴った「位相解析入門」「位相用語集」「位相構造」という3つの文章からなる。著者の名調子に乗せられて、位相のこころを体感してみよう。
位相構造(極限
順序
閉集合
近傍
コンパクト
距離
全有界
関数空間
位相構造批判)
位相用語集(位相
収束
閉集合、開集合近傍
位相空間
連続写像
位相の移入
順序位相
コンパクト
距離空間
完備
位相群
一様空間
連続関数
分離公理
関数空間
ヒルベルト空間
位相ベクトル空間
位相解析
構造の極限ファイバー空間
多様体)
位相解析入門(位相空間
位相代数
積分論)
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