山崎正和
( やまざき・まさかず )1934年京都生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。同大学院美学美術史学専攻博士課程修了。劇作家、評論家。関西大学教授、コロンビア大学客員教授、大阪大学教授、東亜大学学長を経て、現在、LCA大学院大学学長。中央教育審議会委員長として政策策定にも参画。主著に『生存のための表現』『柔らかい個人主義の誕生』『社交する人間』など。『山崎正和著作集』全12巻がある。戯曲に『世阿弥』『実朝出帆』『オイディプス昇天』などがある。文化功労者。
loading...
情報化や国際化が一段と進み、文化や文明が本質的な変貌をとげたかのように見える現代。この歴史の曲がり角で日本人は、どのように自らを表現し、生きていけばよいか。世の中の流れの中で立ち止まり、日本の歴史や伝統文化の諸相を見つめ直すところから始めてみよう。「鹿おどし」と「噴水」を比較して日本独自の時間や空間における志向を分析した「水の東西」、自らを正確に分析し適切な自己表現を得ることで真の国際化をめざす「鹿鳴館と神風連のあいだ」など、透徹した思考に支えられた文明批評・日本文化論。高校生にもぜひ読んでもらいたい一冊。
第1章 日本の自己表現(自己イメージの分裂
十六世紀は実験室 ほか)
第2章 手とイメージ(情報化の歪み
変質する情報 ほか)
第3章 都市の復活のために
第4章 日本人の心とかたち(無常のリズム
水の東西 ほか)
第5章 曲り角で考える(「虚」の国に生きる覚悟
労働から仕事へ ほか)
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。