瀬山士郎
( せやま・しろう )1946年、群馬県生まれ。東京教育大学理学部数学科卒業。現在、群馬大学教育学部教授。専攻は位相幾何学。初等中等数学教育への関心から「高等学校数学教科書」(三省堂)、「中学校数学教科書」(大日本図書)編集に参加。また数学教育協議会で多くの先生と研究交流を深めている。著書に『トポロジー:柔らかい幾何学』(日本評論社)、『「無限と連続」の数学』(東京図書)、『読む数学 通読できる数学用語事典』(ベレ出版)など。
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三角形や四角形、円がおりなす美しい性質や思いがけない不思議さは古くからファンを魅了してきた。また厳密な証明の学習材料としてとりあげられてもきた。そのユークリッド幾何学は幾度もの転換を経て、いまや現代幾何学へと大きな変貌をとげたが、そこにはどのような物語があったのか。ヒルベルトの幾何学基礎論、クラインのエルランゲン目録、非ユークリッド幾何学、トポロジーなど、学校幾何では触れられなかった話題がさりげなくひもとかれる。手を使い、作図し証明しながら、幾何のおもしろさにひたりつつ、そのもう少し先までを案内してくれる、現代数学から読み解いた幾何学再入門。
序章 幾何学からの招待状―モノからコトへ(測地学から数学へ
パズル解きと「モノ」の手ざわり
新しい幾何学と「コト」という主題)
第1章 コンパスと定規を使って(おかしな証明・不思議な定理
作図の楽しみ
ギリシアの三大作図問題
作図と代数
角の3等分がコンパス,定規ではできない理由)
第2章 ピタゴラスの定理変奏曲(ピタゴラスの定理のいろいろな証明
ピタゴラスの定理の面積を使った証明
ボヤイ・ゲルヴィンの定理
ピタゴラスの定理の発展)
第3章 平行線の公理をめぐって―非ユークリッド幾何学の世界(平行線の公理とは
平行線の公理をめぐって
非ユークリッド幾何学の成立
非ユークリッド非化学の世界のモデルを作る)
第4章 幾何学の楽しみ―いろいろな幾何学(光と影の幾何学、射影幾何学
つながり方の幾何学、グラフ理論
柔らかい幾何学,トポロジ)
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