loading...

ちくま学芸文庫

倫理とは何か

——猫のアインジヒトの挑戦

「道徳的に善く生きる」ことを無条件には勧めず、道徳的な善悪そのものを哲学の問いとして考究する、不道徳な倫理学の教科書。 【解説: 大澤真幸 】

定価

1,210

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09343-1

Cコード

0110

整理番号

-13-2

2011/01/06

判型

文庫判

ページ数

400

解説

内容紹介

悪いことはしたくない、できれば善いことをしたい―。本当に皆がそう思っているのか?そもそも、人はなぜ道徳的に善く生きねばならないのか?この地平から本書は、道徳的な善悪それ自体を哲学していく。二人の大学生と猫のアインジヒト、M先生が登場し、「人はみな自分の幸福を求めているか?」「社会契約は可能か?」「なぜ道徳的であるべきか?」等について対話を繰り広げる。プラトン、アリストテレス、ホッブズ、ルソー、カント、ロールズらの考えがくっきりわかる、これまでにない不道徳な倫理学の教科書。

目次

アインジヒトとの遭遇 何が問題か?
M先生の講義1 プラトンとアリストテレス(真の幸福について)
アインジヒトとの議論1 人はみな自分の幸福を求めているか?
M先生の講義2 ホッブズとヒューム(社会契約について)
アインジヒトとの議論2 社会契約は可能か?
M先生の講義3 ルソーとカント(「自由」について)
アインジヒトとの議論3 利己主義の普遍化は不可能か?
M先生の講義4 ベンサムとミル(功利主義について)
アインジヒトとの議論4 利己主義と“魂”に対する態度
アインジヒトのはじめての講義 ニーチェとキリスト教道徳〔ほか〕

著作者プロフィール

永井均

( ながい・ひとし )

1951年東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程単位取得。哲学・倫理学を専攻。現在、日本大学文理学部哲学科教授。著書に『〈私〉のメタフィジックス』『〈魂〉に対する態度』(以上、勁草書房)、『ウィトゲンシュタイン入門』『翔太と猫のインサイトの夏休み(以上、筑摩書房)、『〈私〉の存在の比類なさ』『これがニーチェだ』『子どものための哲学対話』『私・今・そして神』(以上、講談社)、『転校生とブラック・ジャック』『マンガは哲学する』『なぜ意識は実在しないのか』(以上、岩波書店)、『西田幾多郎』(NHK出版)などがある。

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。

  • [*]は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
  • (ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
  • ※お寄せいただいたご意見・ご感想の著作権は小社へ帰属し、当ホームページや小社出版物に転載させていただく場合がございます。
  • ※ご意見・ご感想への返信はいたしておりません。ご了承ください。

「ちくま学芸文庫」でいま人気の本

いま話題の本