森浩一
( もり・こういち )1928年生まれ。同志社大学名誉教授。日本考古学・日本文化史学専攻。『日本の深層文化』『倭人伝を読みなおす』(以上、ちくま新書)、『古代史おさらい帖』、『萬葉集に歴史を読む』(以上、ちくま学芸文庫)、『記紀の考古学』(朝日文庫)、『海から知る考古学入門』(角川書店)、『京都の歴史を足元からさぐる』(学生社)など著書多数。
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古の人びとの愛や憎しみ、執念や悲哀―『萬葉集』には、数々の人間ドラマと歴史の激動が刻まれている。考古学的な知見を駆使して、はじめて美しい歌の背後に潜むこうした生の歴史が浮かび上がる。持統天皇が病をおして、死の直前に行った三河行幸の真の目的とは?壬申の乱の知られざる背景から、遣新羅使の謎、東歌から読み解く関東の文化と経済まで。「古代学」を提唱する考古学の第一人者が、古墳をはじめとする考古学的資料と文字史料とを織り合わせ、従来の文学的理解では決して明かされなかった謎の数々と古の日本人の心に迫る。
第1章 足馴しの章
第2章 天智天皇の晩年から死の直後までをさぐる
第3章 高市皇子を挽歌からさぐる
第4章 持統太上天皇晩年の三河行幸
第5章 『萬葉集』の五‐七世紀代の歌
第6章 天平八年の遣新羅使関係の歌
第7章 地域学からみた東歌
第8章 東歌から東の特色をさぐる
第9章 頭と足を休める篇
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