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ちくま学?|文庫

20世紀思想を読み解く

——人間はなぜ非人間的になれるのか

狂気、無意味、野蛮へ――

「自由な個人」から「全体主義的な群衆」へ。人間という存在が劇的に変質した世紀の思想を、無意味・未開・狂気等キィワードごとに解読する。

定価

1,320

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09414-8

Cコード

0110

整理番号

-6-2

2011/11/09

判型

文庫判

ページ数

320

解説

内容紹介

「人間」とは、自由で平等な近代社会を作るための発明品だった。そして、それは理性的で主体性をもつ個人のはずだった。ところが、巨大化し機械化する都市の孤独のなかで、この人間たちは気づかされる。「理性と主体性のある「私」なんて嘘だったんだ!」このときから「人間」は「非人間的」な存在へと急速に劇的に変貌していった。「自由な個人」から「全体主義的な群衆」へ、「理性的な主体」から「無意識に操られる客体」へ。何がどのようにして起こったのか。その思想的背景を、キィワードごとに、壮大なスケールで描きだす「非人間」化の歴史。

目次

文庫版序文に代えて―3・11のクロニクル
はじめに―「人間」という逆説
序章 アウシュヴィッツへの旅
第1章 全体―個から全体へ
第2章 無意味―アヴァンギャルドからファシズムへ
第3章 未開―岡本太郎「太陽の塔」の謎
第4章 無意識―理性から狂気へ
終章 幼年期の終わりを越えて
アフタートーク メディア―現実とイメージの逆転

著作者プロフィール

塚原史

( つかはら・ふみ )

1949年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、京都大学大学院仏文科修士課程修了、パリ第三大学博士課程中退。現在、早稲田大学法学部教授。前衛芸術から全体主義をへて消費社会へといたる20世紀文化の展開に鋭い視線をむけている。著書に『ダダ・シュルレアリスムの時代』(ちくま学芸文庫)、『記号と反抗』(人文書院)、『アヴァンギャルドの時代』(未來社)、訳書にボードリヤール『芸術の陰謀』(NTT出版)、『象徴交換と死』(ちくま学芸文庫)、『なぜ、すべてがすでに消滅しなかったのか』(筑摩書房)など。

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