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ちくま学芸文庫

増補 アジア主義を問いなおす

侵略を正当化するレトリックか、それとも真の共存共栄をめざした理想か。アジア主義を外交史的観点から再考し、その今日的意義を問う。増補決定版。

定価

1,210

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09758-3

Cコード

0131

整理番号

-60-1

2016/11/09

判型

文庫判

ページ数

288

解説

内容紹介

緊張が続く日本と東アジアに、どんな共存のあり方を描くことができるのか。その手掛かりとなるのがアジア主義だ。本書では、満州事変から日中戦争への流れを、欧米協調とアジア主義との相克という外交史的観点から辿りなおす。そこで明らかになるのは、中国との緊張を高めつつ満州国を建設し東亜協同体構想を掲げた当時の日本が、実は対米関係を最重要視していたという意外な事実だ。日本と東アジア、そしてアメリカ―今日まで連なるこの錯綜した関係を解きほぐすために避けては通れないアジア主義の実像に迫る。文庫化に際して、その思想と政策との

目次

第1章 今なぜアジア主義を問いなおすのか
第2章 「アジア主義」外交はどのように形成されたのか
第3章 「東亜モンロー主義」外交とは何だったのか
第4章 侵略しながら連帯する
第5章 なぜ「東亜新秩序」は実現しなかったのか
第6章 歴史の教訓
補論 アジア主義―思想と政策の間

著作者プロフィール

井上寿一

( いのうえ・としかず )

1956年東京都生まれ。一橋大学社会学部卒業。同大学大学院法学研究科博士課程、一橋大学法学部助手などを経て、現在、学習院大学法学部教授。法学博士。専攻は日本政治外交史。主な著書に『危機のなかの協調外交』(山川出版社、吉田茂賞)、『アジア主義を問いなおす』(ちくま新書)、『日中戦争下の日本』(講談社選書?<`エ)、『昭和史の逆説』(新潮新書)、『吉田茂と昭和史』(講談社現代新書)、『山県有朋と明治国家』(NHKブックス)、『戦前昭和の社会 1926-1945』(講談社現代新書)、『戦前日本の「グローバリズム」』(新潮選書)、『戦前昭和の国家構想』(講談社選書メチエ)、『政友会と民政党』(中公新書)などがある。

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