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ちくま学芸文庫

基礎づけるとは何か

より幅広い問題に取り組んでいた、初期の未邦訳論考集。思想家ドゥルーズの「企画の種子」群を紹介し、彼の思想の全体像をいま一度描きなおす。

定価

1,430

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09887-0

Cコード

0110

整理番号

-7-4

2018/11/08

判型

文庫判

ページ数

384

解説

内容紹介

ジル・ドゥルーズは幅広い問題に取り組んだ哲学者だが、とりわけ初期は多様な問題を論じ、そのうち特別な手ごたえを得たものについて、後年、論を深めていった傾向がある。初期論考5本を精選して新訳。初期ドゥルーズにおける「企画の種子」群をあらためて紹介し、彼の思想の全体像をいま一度描きなおす。高校講義をもとにした「基礎づけるとは何か」、ルソー思想全体に取り組んだ「ルソーについてのソルボンヌ講義」、二つの他者論「女性についての記述」「口にすることと輪郭」、「マゾッホとマゾヒズムについて」を収録する。

目次

1 基礎づけるとは何か―1956‐1957・ルイ=ル=グラン校講義(自然と理性
「基礎すなわち根拠の本質をなすもの」(ハイデガー)
基礎と問い
原理の基礎)
2 ルソー講義―1959‐1960・ソルボンヌ(自然状態についての二つの可能な考え方
『新エロイーズ』について
自然状態
ルソーの著作の統一性
社会契約
ルソーにおける市民の法の観念)
3 女性の記述―性別をもった他者の哲学のために
4 口にすることと輪郭
5 ザッヘル・マゾッホからマゾヒズムへ

著作者プロフィール

ジル・ドゥルーズ

( どぅるーず,じる )

1925-95年。フランスの哲学者。1970年よりパリ第8大学教授。60年代以降の言語論的な転回、ポスト構造主義の思想的文脈のなかで思索を重ね、主著『差異と反復』(1968年)などを世に問う。また、ガタリとの共著『アンチ・オイディプス』(1972年)、『千のプラトー』(1980年)は、精神分析やマルクス主義の概念を援用した資本主義社会論として、大きな影響を与えた。

國分功一郎

( こくぶん・こういちろう )

1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修了。高崎経済大学准教授を経て、現在、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は哲学。著書に『暇と退屈の倫理学 増補新版』(太田出版)『統治新論──民主主義のマネジメント』(大竹弘二との共著、太田出版)『来るべき民主主義──小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題』(幻冬舎新書)『ドゥルーズの哲学原理』(岩波書店)『スピノザの方法』(みすず書房)、訳書にドゥルーズ『カントの批判哲学』などがある。

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