米山公啓
( よねやま・きみひろ )1952年山梨県生まれ。聖マリアンナ医科大学卒。看護雑誌の連載を機に、小説、エッセイを執筆。98年に同大学第二内科助教授を辞し、本格的な著作活動に。現在、あきる野市で開業医を続けている。著書に、『医療格差の時代』『認知症は予防できる』(ちくま新書)、『「健康」という病』(集英社新書)、『脳が若返る30の方法』(中経の文庫)、『もの忘れを90%防ぐ法』(知的生き方文庫)など多数。
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かつて、国によって「医者余り」が喧伝されたことをご記憶だろうか。そのわずか数年後、厚労省は「医者が足りない」と手の平を返した。この変節はなぜ起きたのか?その元凶は医療政策にある。厚労省がすすめた医療費抑制と医局改革のために、最前線の医者たちが現場から逃げ出したのだ。残された勤務医たちの就労環境は苛烈を極め、いま、日本の病院は崩壊の危機に瀕している―。医学界とのしがらみを捨て去った医学博士が、臨床現場の視点から日本の医療制度の限界を報告する。
第1章 果てなく続く病院崩壊(高齢化社会が医療費を押し上げるという嘘
時給二千二百円の外科医 ほか)
第2章 病院評価の難しさ(病院がどんどん倒産する
病院の評価はむずかしい ほか)
第3章 診察室の算盤勘定(特定検診は医療費を抑制しない
粒子線治療器械の全国での設置 ほか)
第4章 医療は健康の敵である?!(健康好きにもほどがある
健康食品は本当に効くのか ほか)
第5章 一寸先の医療を考える(いま開業医が考えていること
医局改革は何をもたらしたか ほか)
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