宮崎学
( みやざき・まなぶ )1945年京都生まれ。父は京都のヤクザ初代寺村組親分。早稲田大学中退。在学中は日本共産党系の学生運動に参加、対立する新左翼諸党派との武力衝突を最先頭で指揮。その後、実家の稼業である建築解体業や雑誌記者などをへて、1996年、自伝的作品『突破者』でデビュー。主な著書に『ヤクザと日本』(ちくま新書)、『近代ヤクザ肯定論』『暴力団追放を疑え』(以上、ちくま文庫)、共著書に『「暴力団壊滅」論』(筑摩書房)などがある。
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近代ヤクザとは何か?それは日本の近代化が必然的に生み出した存在としてのヤクザ=山口組を意味する。かつて、炭坑や港湾などの下層労働社会、さらには芸能・興行界など、法の支配が及ばぬ領域を統治していたのがヤクザであった。社会とともに変貌を遂げたヤクザ。そして現在、傘下人員4万人ともいわれる強大な組織に成長した山口組、その100年近い歴史をたどる。
第1章 山口組の誕生―仲仕からヤクザへ
第2章 新興山口組の発展と衰退―米騒動から敗戦まで
第3章 闇市の混沌のなかから―窮民アウトローとしての出発
第4章 港の顔役―山口組の港湾支配
第5章 大衆芸能の裏側―美空ひばりと山口組
第6章 高度成長と全国制覇―頂点に立った山口組
第7章 被差別民の前楯、後楯―被差別部落・在日コリアン社会とヤクザ
第8章 対抗権力としての近代ヤクザ―山口組壊滅せず
第9章 近代ヤクザの変質と終焉―日本のヤクザが終わるとき
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