高橋輝次
( たかはし・てるつぐ )1946年三重県伊勢市生まれ、神戸市育ち。大阪外国語大学卒。創元社をへてフリー編集者になる。著書に『編集の森へ』『古書と美術の森へ』『著者と編集者の間』『古書往来』『古本が古本を呼ぶ――編集者の書棚』『関西古本探検――知られざる著者・出版社との出会い』『ぼくの古本探検記』、その他編書に『増補版 誤植読本』『原稿を依頼する人 される人――著者と編集者の出逢い』『古本漁りの魅惑』など。また近著に『ぼくの創元社覚え書』がある。
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本と誤植は切っても切れない!?恥ずかしい打ち明け話や、表現へのこだわりなど、校正をめぐるあれこれを、作家や学者たちが本音で語り出す。本好きには興味津々のアンソロジー。
1 誤植打ち明け話
外山滋比古「校正畏るべし」
中村真一郎「誤植の話」
藤沢桓夫「誤植の話」
稲垣達郎「誤記、誤植、校訂」
河野多恵子「誤植」
竹西寛子「誤字」/「思いやり」
森まゆみ「誤植さがしの昼下り」
林真理子「誤植」
黒川博行「誤植」
泉麻人「屁と庇」
中山信如「屁の街」
2 著者の眼・編集者の眼
生方敏郎「校正」
小林勇「校正」
杉森久英「校正恐るべし」
埴谷雄高「校正」
澁澤龍彦「校正について」
宮尾登美子「校正」
山田宗睦「校正のレファレンス」
高橋輝次「冷や汗をかく編集者」
鶴ヶ谷真一「苦い思い出」
3 誤植・校正をめぐる思索
大岡信「校正とは交差することと見つけたり」
長田弘「苦い指」
花田清輝「微妙な問題」
山口誓子「校正の話」
富安風生「僕のらくがき」
土岐善麿「活字について」
坪内稔典「粟か栗か」
森 銑三「誤植」
佐多稲子「「ろ」と「る」について」
多田道太郎「誤植」
中井久夫「校正について」
林哲夫 「錯覚イケナイ、ヨク見ルヨロシ」
4 近代作家の誤植・校正
尾崎紅葉「十七校」
森鴎外「鸚鵡石(序に代うる対話)」
斎藤茂吉「鴎外全集の校正寸言」
内田百閒「十三号室」
小宮豊隆「誤植」
西島九州男「『漱石全集』のことなど」
十川信介「誤植の憾み」
佐藤春夫「誤植というもの」
井伏鱒二「満身瘡痍」
5 校正の風景
石川欣一「校正」
相澤正「校正を詠む」
吉村昭「刑務所通い」
串田孫一「校正」
永井龍男「心の用意 庄野潤三について」
市島春城「校正難」
天沼俊一「校正」
紀田順一郎「行間を縫う話」
野々村一雄「校正と素引つくり」
森洋子「凡人は校正地獄へ行く?」
高橋英夫「興味深いこと」
あとがきに代えて
文庫版あとがき
解説 誤って植えられた種(堀江敏幸)
本書のもととなったテキスト一覧
執筆者紹介
用語の簡単な説明
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