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ちくま文庫

向田邦子ベスト・エッセイ

ごく平凡に見える日常が鮮やかな色彩を帯びて動き出す

いまも人々に読み継がれている向田邦子。その随筆の中から、家族、食、犬と猫、こだわりの品、旅、仕事、私…、といったテーマで選ぶ。解説 角田光代

定価

990

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43659-7

Cコード

0195

整理番号

-13-1

2020/03/09

判型

文庫判

ページ数

384

解説

内容紹介

お人好しと意地悪、頑固と機転…
人間の面白さを描いた名エッセイ!
家族、食、旅、仕事、こだわりの品など、テーマ別に末妹が50篇を精選

幼いころから磨かれた観察眼と黙っちゃいられない正義感。向田邦子の手にかかれば、ごく平凡に見える日常が鮮やかな色彩を帯びて動き出す。考え抜かれた言葉選びと胸がすくどんでん返しは、まさにエッセイのお手本。「姉のところには何故か面白いことが押し寄せてくる」と語る末妹が選んだ、家族、食、私、仕事のことから処世術まで。ちくま文庫オリジナル・アンソロジー。
解説 角田光代

目次

■家族
父の詫び状
ごはん
白か黒か
麗子の足
丁半
知った顔
娘の詫び状
お辞儀
父の風船
字のない葉書

■食いしんぼう
お八つの時間
薩摩揚
幻のソース
水羊羹
お弁当
たっぷり派
「う」
「食らわんか」

■犬と猫とライオン
犬の銀行
?み癖
猫自慢
六十グラムの猫
マハシャイ・マミオ殿
中野のライオン
新宿のライオン

■こだわりの品
眠る机
眼があう
負けいくさ 東京美術倶楽部の歳末売立て
きず
旅枕

■旅
鹿児島感傷旅行
紐育(ニューヨーク)・雨
ないものねだり
沖縄胃袋旅行
反芻旅行

■仕事
一杯のコーヒーから
放送作家
テレビドラマの茶の間
花束
わたしと職業
板前志願
「ままや」繁昌記

■私というひと
お軽勘平
天の網
ポロリ
正式魔
電気どじょう
ヒコーキ
黄色い服
手袋をさがす

編者あとがき 向田和子
解説 角田光代
所収一覧

著作者プロフィール

向田邦子

( むこうだ・くにこ )

1929年生まれ。脚本家、エッセイスト、小説家。雑誌記者を経て脚本家となり、「寺内貫太郎一家」「阿修羅のごとく」などテレビ史上に残る数々の名作ドラマを執筆する。小説家として1980年に直木賞受賞。1981年、飛行機事故で急逝。

向田和子

( むこうだ・かずこ )

1938年東京生まれ。向田邦子の末妹。邦子が考案した小料理屋「ままや」の経営者。著書に『向田邦子の遺言』『向田邦子の恋文』などがある。

スペシャルコンテンツ

この本への感想

 向田邦子さんの書く文章が好きで、函入り時代の本を図書館で読んだこともある。最近はいくつかのタイトルが新たに編集されて文庫化しているのを見かける。そんな中でいちばん気に入っているのがこの一冊!収録されているタイトルの中にはもう何度か読んだのもあったけれど、お話の並べ方が最高だった。解説が角田光代さんというのも嬉しい。妹の和子さん編集だからこそ、この一冊が出来上がったのだと思う。厳しい時代の只中であっても、ごはんをたらふく食べること。自分を信じて前を向くこと。そしてお洒落を愉しむこと。
コロナ禍で気持ちが沈みそうな時、私はいつも向田さんの書く言葉を思い出す。もう少し頑張ってみよう。

木村麻美

さん
update: 2021/05/06

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