ちくま文庫
新版 思考の整理学
外山滋比古
著
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太平洋に浮かぶ人口2000人ほどの離島・千久世島。ポーポー様なる造物主の独自の神話を持つ島では「海のもん」と「山のもん」が時折いがみあいながらも共存してきた歴史があった。
同じ中学で美術部に所属する私と親友の花蓮(ともに「海のもん」)は、ひそかに憧れていた同級生の高城くん(「山のもん」)が、ポーポー様に生贄を捧げて大漁を願う秘祭「モドリ」の生贄役になることを知る。
私と花蓮は祭りの夜、東京から「モドリ」の調査に来た民俗学の研究者などの助けを借りて、高城くんを「モドリ」の前に逃がし、因習に満ちて閉塞した島を脱出しようとするが――。
悪夢的イマジネーションで、「人間」の脱皮をうながす村田沙耶香ワールドの真骨頂!
ある日、夫が潮を吹きたいと言いだし夫婦で奮闘する珍妙にして哀切な中編「満潮」を併録。
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