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ちくま文庫

そこから青い闇がささやき

——ベオグラード、戦争と言葉

紛争下の旧ユーゴスラビア。NATOによる激しい空爆、戦火の中の人びとの日常、文学、希望……。戦争の実際を詩人が描く。解説 池澤夏樹

定価

880

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43833-1

Cコード

0195

整理番号

-60-1

2022/08/08

判型

文庫判

ページ数

256

解説

池澤 夏樹

内容紹介

戦争を生きる人々の声を聞く。空爆下の旧ユーゴスラビアに留まり、詩人が記した戦火のなかの暮らし、子どもたちのいる情景。今、世界にはたくさんの暴力と少しの希望がある。この本を読んでぼくは、希望に賭けようと思った。――池澤夏樹

「最初は、死者が名前で知らされる。それから数になる。最後には数もわからなくなる……」。旧ユーゴスラビア、ベオグラード。戦争がはじまり、家、街、友人、仕事……人々はあらゆるものを失っていく。そして、不条理な制裁と、NATOによる空爆がはじまった。日本への帰国を拒み空爆下の街に留まった詩人が、戦火のなかの暮らし、文学、希望を描くエッセイ集。解説 池澤夏樹

目次

1 カラタチの花、トランク
2 こどもの樅の木
3 光る朝の雪
4 ひなぎくの花
5 鳥のために
6 あどけない話
7 泳ぐ花嫁
おわり、或いは、あたらしいはじまり

著作者プロフィール

山崎佳代子

( やまさき・かよこ )

詩人、翻訳家。1956年生まれ、静岡市に育つ。北海道大学露文科卒業。サラエボ大学文学部、リュブリャナ民謡研究所留学を経て、1981年よりセルビア共和国ベオグラード市在住。ベオグラード大学文学部にて博士号取得(比較文学)。著書に『パンと野いちご』(勁草書房)、『ベオグラード日誌』(書肆山田)、『戦争と子ども』(西田書店)など、詩集に『黙然をりて』『みをはやみ』(書肆山田)、『海にいったらいい』(思潮社)など、翻訳書にダニロ・キシュ『若き日の哀しみ』『死者の百科事典』(創元ライブラリ)などがある。

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