楠見清
( くすみ・きよし )楠見 清(くすみ・きよし):1963年生まれ。美術評論家。『美術手帖』編集長を経て、現在は東京都立大学准教授。著書に『ロックの美術館』、共著に『もにゅキャラ巡礼──銅像になったマンガ&アニメキャラたち』『20世紀末・日本の美術──それぞれの作家の視点から』、分担著に『現代アート事典』『絵本の事典』など。展覧会企画に「KRAZY!」共同キュレーター(バンクーバー美術館、カナダ)、「江口寿史展|彼女」監修など。
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誰かがなにかの目的で立てたはずなのに、雨風や紫外線などの影響で文字が消えてしまった街角の看板たち。そんな"もの言わぬ看板"=「無言板(Say Nothing Board)」を、作り人知らずのストリートアートとして鑑賞する。美術評論家である著者が、まち歩きの道すがらに発見、収集した路上の芸術をカラーで約200点収録&解説。これを読めば、いつものさんぽ道がまったく新しい美術館に見えてくる!
第1章 定義:無言板とは何か(役に立たない
もの言わぬ看板
レディメイドの禅
無言板の類型と特徴)
第2章 鑑賞術:気がつけば街角は美術展(コンセプチュアルアート―言うことなしの芸術
アノニマスアート―作り人知らずの芸術
ミニマルアート―最少限であることの美学
ファウンドオブジェ―見立てのカ
コンクリート・ポエム―ストリートの詩篇
都市のポートレート―現代を生きる私たちの分身)
第3章 考察:無と消費をめぐる文化史(無のキャンペーン
ナンセンスの森
無為に多忙
何もしないという戦術)
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