松居直
( まつい・ただし )松居 直(まつい・ただし):児童文学者。1926年、京都府生まれ。同志社大学卒業後、1952年福音館書店の創業に参画し、編集部長、社長、会長を経て、1997年より相談役。1956年月刊物語絵本「こどものとも」を創刊し、編集長として赤羽末吉、長新太、安野光雅、加古里子、中川李枝子ら多くの絵本作家を世に送り出す。絵本『ももたろう』『だいくとおにろく』『ぴかくんめをまわす』(福音館書店刊)など著書多数。2022年没。
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加古里子、赤羽末吉、 堀内誠一 、長新太らと傑作絵本を生み出した稀代の名編集者による絵本論
「12冊の必読絵本リスト」、「こどものとも」創刊や『ぐりとぐら』誕生の秘話も
子どもは早くから文字を読むようにしむけられ、親は熱心に文字を覚えさせようとする。はたしてこれで読書のたのしみを知るだろうか?――良質の絵本とはどういうものか、子どもはどんなふうに絵本の世界へ入ってゆくのか。福音館書店で数々の名作絵本を世に送り出し、日本の児童出版文化の礎を築いた著者による絵本の本質と魅力をまとめた第一論集が初の文庫化。
解説 関根里江
第1章 絵本とは何か(想像力と絵本
おとなが奪い去った楽しみ ほか)
第2章 絵本の選択(子どもを通して絵本をみる
言葉の体験のはじめに ほか)
第3章 絵本と言葉(絵本と言葉
イメージと言葉
昔話の勧善懲悪
二つの空想世界
聞くことと読むこと
本と言葉への省察)
第4章 絵本編集のなかから(私の絵本編集を語る
日本の絵本出版
子どもが手を結べる世界
エッツとわたし―二つの駈け出しのころ)
附論 絵本の研究―月刊絵本と保育(『コドモノクニ』と『キンダーブック』
「保育絵本」誕生異聞
三十年間つらぬかれたヒューマニズム
保育と絵本の関係)
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